低反発シリコンスポンジ?

以前より開発している「低硬度シリコンスポンジ」
実は、知らぬ間に!?
更に進化を遂げております!!

もう、かなり柔らかくなってしまってどうしようかと思うくらいです(笑)

いったいどんなくらい柔らかいの??って質問が飛んできそうですが…
参考までに人肌は硬度でいうと約10°です。これを下回ります。本当に。

いきなり硬度いわれてもわからないと思いますので人肌(自分の肌)で確認してみてください、かなり柔らかいと思いませんか…
それよりさらに柔らかいなんて…

シリコンスポンジ参考硬度
シリコンスポンジ参考硬度

目標は低反発のウレタンスポンジ
素材が違うから柔らかさの質も少し違います。
しかしあの柔らかさをシリコンスポンジでで実現できたなら用途が滅茶苦茶広がるとは思いません??

テンピュールなどに代表される低反発ウレタンですが、発泡しているところはその他のスポンジと同じなんですがあの独特のムニッと感が出せたらなと思いつつ、トライを繰り返しております。

なぜ用途が広がるかというとウレタンスポンジはそもそも高温に耐えられないです、耐熱は80℃くらいですかね~いちおう100℃までくらいは耐えれるそうですが常時と瞬間では違いますからね、一般的には80℃くらいと表記されているところがほとんどです。
ちなみに超えるとウレタンがもろもろになって分解します。分子結合が破壊されて崩壊します。

テンピュールぽい低反発ウレタンを使用した枕を使ったことある人ならわかるのですが、冬場硬くないですか?
それです、低反発ウレタンの弱点というかあるあるなのです、寒いと硬くなるんです。

そこでシリコンなら耐熱は200℃くらいまでなら余裕ですし、耐寒も-60℃くらいまでならいけるので、耐熱耐寒だけなら性能はめちゃ上がります。
見た目も硬さも変わりません。

想定される用途としては、もうちょっと耐熱あったらなーとか耐寒がもう少しあったらなー(これは少ないと思う)という少々マニアックな需要をシリコンスポンジで満たせるのではないかと考えているんです。

ほかにも耐薬品性であったり、食品衛生法も通ってますから安全は安全です、自然由来の原料であるシリコンの利点です。

でも、反発力がちょっと違いますね~ウレタンとシリコンは、、、これは構造上の問題でもあるので仕方がないといえば仕方がないのですが、この辺をもう少し詰めることができたなら、まんまウレタンの風合いで性能向上版ができるってことですから、、、もう少し頑張ります。目標は高い方がいいって言いますからね~。

シリコンスポンジ舌(siliconesponge_tongue)
シリコンスポンジ舌(siliconesponge_tongue)あっかんべー

もう少し形になれば画像でも貼ってみますね。
→舌を作ってみました

このような素材開発が出来るのも社内で材料配合を考えてテストしてくださるスタッフさんのおかげです。感謝!!

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実際に計測しているところを撮りました。

硬度5°

ほんとは針がほとんど動かないくらい柔らかかったのでぎゅっと押さえてみたら5°くらいでした、ほんとやわらかくてむにっとしています。

弊社のスポンジは基本的には表面に被膜が形成されておりますので硬度計では硬めに出ます、中身を測ることはできないですからね、しかし皮膜付きで5-10°程度は出ているので皮膜がなかった場合は、、お察しですね。

某スポンジシートメーカーでは皮膜面とスライス面での硬度掲載をされていたりします、その差が3-5°程度ですので大体同じような感じになりますね、しかし皮膜の厚みの調整は超絶難しいので基本的にはお断りとなっています、その筋のエンジニアさんたちが良く言うフレーズを使わさせていただければ、、不可能ではないけど、、、出来ることは出来る。まあその開発費とかいろいろ面倒見てくれるのかしら?ってことなんですけどね。おおよそのプロセスは把握しております

シリコンスポンジシートにはいろいろありますね。

厚物…だいたい30mm超えたら厚物、30*500*500までなら出来る。それ以上は縦横が短くなる、300*300とか、、あとは気泡が粗くなる傾向にあります。表面の皮膜面もあまりいいものにはならないです。

薄物…両面皮膜付きというのがあります。
2-3mmくらいまでならできます。
3mmなら500*500くらいまで、2mmなら300*300くらいは出来るかな、2mmは作ったことがありますが皮膜の厚みが気泡部分と一緒くらいになるので硬くなります、でも依頼があったんで需要はあるということで。

連泡…基本的にシリコンスポンジシートは単泡なのです。
しかし中には連泡が欲しいというかもいらっしゃるわけで…こちらも出来ないことはないのですが安定性に欠けるので量産は厳しいといった雰囲気です。
一部メーカーで作っていたのですが、、諸事情により作ったり作らなかったりしているようで実質廃番みたいな感じになってます。あれと同じようには作るのは難しいと思う。まあその昔連泡剤とかいうちょっと怪しい薬品があった時代のお話しだと思っています。条件が難しいけど連れないことはないって感じです。

半独半連…これは圧縮前が連泡で圧縮すると独泡(単泡)になるという風変わりなスポンジなのですが大手スポンジシートメーカーで数年前までは作られていました、しかし上記連泡と同じく安定生産が難しく廃番になりました、これは連泡を作り出す過程で出来るものであるのでそもそも狙って作り出すことが難しいのは百も承知。イメージとしてはたまたま連泡狙って作ってたら中途半端なものが出来たけど、、よく見たら連泡になりかけいる?これが始まりというか製品そのものだと思います、こういった感じなので敢えて作るのが難しいんじゃないのかな?と思っています。それっぽいのは作ることが出来るけどどう定義するのかが難しい製品でもある。おそらく半分ではないからね。

導電…そもそも論になるのですがゴム系は絶縁性がウリなのにって感じですが、中には電気を通すことが出来るというものもあるんですね。しかもスポンジなのでその性能はお察しかと、、いちおうそういうグレードが販売されているので使えばできます。しかし、、発泡させることにおいては導電系の薬品(物質)との相性は悪くあまりいいものは出来ないことが多い、しかしながら製品化しているメーカーもあるので出来ることは出来るということです。帯電防止や静電気対策品として使われているようです。

金属入り…金探に反応するようにしたものです。単純に細かい金属の粉を練り込むものです、基本的に異物を混錬すると発泡の阻害になることが多く、あまり良い結果になることはない、しかし条件等を変更することによって実現することが出来る、実際にテストしてみた結果はやはり難しいなといった印象でした、磁石にくっつくまではいかないものの金探には反応するくらいの良であれば配合できるのかなといった印象、食品関連の工場からの依頼で試作から始まったもののその後どうなったのかはイマイチ不明。

難燃…そもそもシリコン自体が難燃仕様みたいなものなんだけどこれを謡うということはよっぽど難燃グレードにこだわっているということです。難燃の規格といえばULです。いちおう日本にも支社があるのですが工業界隈では有名ですが一般の方には?ですね。
パンフレットには以下のように書かれています。

燃焼性クラスには以下のものがあります。
1. 水平燃焼試験 (HB)※図1
2. 20mm炎垂直燃焼試験(V-0, V-1, V-2) ※図2
3. 薄物 (Thin Material) 垂直燃焼試験(VTM-0, VTM-1, VTM-2)
4. 発泡材(フォーム材)燃焼試験 (HF-1, HF-2, HBF)
5. 125mm垂直燃焼試験 (5VA, 5VB)

1-5までありますが発泡製品だとHBFあたりをよく見かけますが、中にはV-0に対応したものもあったりするので条件に合ったものを選びたいですね。しかしちゃんとしたシリコンであればHBFあたりは試験合格するでしょう。それ以上となるとそれなりの対策が必要になってくるかと思いますが取れないことはないレベルの試験だと思います。

熱伝導…とある界隈で積極的に使われていたマニアックなグレードのもの。
こちらも導電とイメージは同じです。電気を通さない、熱も通さないのがゴムのいいところなのにそれを…これ以上書くとまずそうなのでそこそこにしておきますね。
こういう製品はイメージ通り無理をしているんですよね、あることはあるけどわざわざそれを使わなくてもってなるんだけど、そういうものを好む人が一定量いましてね、開発となるわけで、、、もちろんベースグレードで熱伝導グレードなるものがあるので作れないことはないといった感じです。やるかやらないかは現場次第といったところでありまして、こういう時ってほぼNGなのです、察してほしいですよね。
因みにシリコンゴムのグレードでは普通にありまして薄物シートで放熱シートとして使われています、自作パソコンに詳しい方ならピンときますがあの放熱シートのことですね、簡単にいうとそれのスポンジ版ということです、どこで使うんだろうねって感じです、はい。

耐スチーム…その名の通りスチームに特化したもの。
一般的にはスチームって、、耐性を求められるくらいのものなのって感じでしょうが、工業系ではそこそこ需要があったりします、耐熱とは違うのってなるのですが違います、スチームは余裕で200℃を超えてきますからしかも高圧、これを汎用グレードでパッキンを作ろうものならすぐにボロボロになります、どんな感じかというとかすかすのホロホロになってしまうんですね、これは加水分解です。シリコンはガス透過性が高いから起こるものでそれを抑える、さらに成分中の親水性を抑えることで耐性を生んでいます。

まだまだグレードはあります。

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