三清ゴム工業の奮闘ブログ

ウレタンスポンジの成型とは…

硬質ウレタンスポンジ(インテグラルスキンフォーム)自動車内装

長年ゴムの発泡成形をやっておりますと…

ウレタンスポンジの成型品ってできませんか?」

とのご質問を結構いただきます。長年やってるから当然といえば当然ですが…

嬉しいですね~発泡のことなら何でも聞いてください!!!!
それだけでテンション上がります。

迷惑だなんて思わないでください(そもそも思ってない!?)大丈夫です、スポンジのように柔軟に対応させていただきますから。


ウレタンスポンジは主に硬質軟質で分けられます。
硬質のウレタン発泡品は自動車関連でも多く使われていますので、専門メーカーで成型されておられます、これについては後述します。

軟質…
フワフワ感満載の発泡ウレタンスポンジ成型って、意外にメーカー少ないですね。
意外と身近に軟質発泡品はあったりします、例えば椅子のクッションや自転車のサドル、エアフィルタとか化粧用のパフなんかも軟質のウレタンスポンジですね。

ウレタンスポンジ
polyurethane foam【軟質ウレタンスポンジ】

写真は軟質のウレタンスポンジです。

かなり柔らかくなっております、弊社のゴムスポとはまた違った感触で軽いです、発泡倍率もかなり高めではありますので軽くはなるのですが、、想像を超える軽さになっています。フィルタやパフと違って被膜もちゃんと形成されているので耐久性の面でもいいです。問題は成型の難しさでしょうか…

ウレタンスポンジでの成型をお考えであれば、、ぜひ一度ご連絡ください、お待ちしております!
仕事柄難易度が高ければ高いほどテンション上がりますので。

※後述
硬質ウレタンスポンジ(フォーム)はインテグラルスキンフォーム(インテグラル成型)と呼ばれるものが有名です(あくまでも業界内での話ですが)

これは金型に塗料を塗った後にウレタンを注入することにより、非常に耐久性のある表面層(スキン層)とクッション性を持つコア層を同時に形成することのできる技術で、金型形状の転写性に優れているので細かなシボなども再現可能という優れものです。
シボは革の模様のことを指すことが多いです、広義ではエッチングとも言います。細かいこと言うとシボのつけ方が違うからそもそも違うって話もありますが、素人目で見たらどちらも同じに見えますもんね。もっとも使われるのは自動車の内装でダッシュボード周りやハンドル、センターコンソールなどで採用されています、革っぽい模様がついているけど革じゃない細かな模様がついている’アレ’です。

製品自体の価格はそれほど高価ではありませんが(これもあくまで工業用品として)金型は少々高価です。
理由はウレタンを硬化させるために加熱するのですが熱源に温水を使うため、金型に温水が通る水路を設けないといけないことと、その設計などに高い技術が必要なため。
仕事柄多くの金型を見る機会があるのですが、複雑というか凝っている金型はこのインテグラル成型用の金型と思いますね。その構造もさることながら製品の形によっては何分割もされているうえに原料(ウレタン)の注入口や温水を通す水路、PLや原料の流れを考えた角度など一種の芸術品のようです。

その多くは門外不出なので写真が出回ることはまずないとは思いますが、機会があれば一度見たほうがいいくらいです。思わず声がでちゃいます。

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インテグラルのお話ばかりになってしまったので硬質ウレタンのマニアックな方と言いますか硬いウレタンの金型成型もあります。

カッチカチのウレタンなら射出でできるじゃんて思われますが、射出では難しい形状や大きなもの、とにかく時間がかかるようなものは直圧のプレスが向いているのです。
かえりがあったりアンダーがあったり、無理抜きだったり、抜き勾配付けれなかったりと…いろいろあります、理由なんてね。

最近だと金属製のスプリングストッパー(車のスプリングダンパーまあ車高調みたいなかんじ)を作りました、金属並みの硬さと堅ろう性、そして軽量化もしなければならず、硬質のウレタン成型でしかも微発泡というマニアックな製品をお作りしました、まだ試験している最中ですが特に問題なく使用できているとのことで評価をいただいております。

硬さやその他の物性は変えずに軽量化できるなんてすばらしくないですか?
具体的には比重0.5くらいまでは対応できるので単純計算で約半分の重たさになるってことです。それなのに見た目も変わらず性能も変わらないなんて…

これはもう配合の技術がすごいとしか言いようがありません。
微発泡なので発泡しているかなんてほぼわかんないです、でも軽いっていう。。

重たいものを軽くしたい、でも見た目は変えたくない、物性も変えたくないってお悩みがありましたら是非どうぞ。
ちなみにサンプルもあるので見に来てください。

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