シリコンスポンジの硬度についての考察

スポンジになくてはならない基準【硬度】について…

ちょっとその前に…
数多くのシリコンスポンジを世の中に出してきたのですが、まだまだ浸透していない、もっと広く知ってもらわなければと日々思っております。

でもここ数年で【シリコン】の知名度は上がったと感じています、皆さんもそうではないでしょうか? 最近一気に身近になった感があります。
その原因として考えられるのはキッチンツールであったりスマホのカバーなどではないでしょうか。これらの爆発的なヒットにより今まで医療用と勘違いされていたり、一部のマニアな人々が使うものだというイメージが払しょくされたといっても過言ではないと思います。

そして本題はそのシリコンシリコンスポンジ硬度について。

そもそもシリコンとシリコンスポンジは物性などはほぼ同等なのですが、硬度はその尺度、つまり基準が違います。
これは業界内でもよく勘違いされるのですが、まず基準が違うということは測る機械も違います。
これは意外と知られていないかもしれません。

これについてはごちゃごちゃ書くよりも、最もよく使われるアスカー硬度計の製造元である「高分子計器株式会社」さんのホームページを参考にしてみます。

■選定チャート

選定チャート

デュロメータ(ゴム硬度計)は上図に示しているように、試料の種類に応じて様々なタイプが製作されています。ゴム用としてはJIS K 6253準拠のタイプAデュロメータ(アスカーA型)が最も一般的です。しかしながら硬度計は20~90ポイント間を指示している時、最も有意差が出るとされているので、例えばタイプAデュロメータで測定して90ポイント以上を示すような硬い試料にはタイプDデュロメータ(アスカーD型)を使用する方がよいでしょう。逆に、20ポイント以下を示すような軟らかい試料にはアスカーC型、もしくはタイプEデュロメータ(アスカーE型)を選定します。つまり、試料に応じた最も適切な機種を選定することが重要なのです。

と、書いてある通り。

アスカーゴム硬度計A型
アスカーゴム硬度計A型

A硬度計で20°以下の場合はC硬度計で測るのが良いとのこと。
逆に90°以上の場合はD型を使いなさいよとのことですね。

アスカーゴム硬度計C型
アスカーゴム硬度計C型

簡単に言うとゴムはA硬度計でスポンジはC硬度計で測りましょうということです。

たまにゴムでも硬度5°でとても柔らかいとか、特殊硬度などとうたっているものもありますがほとんどがA硬度計でも計測値であったり、そこまで明記されていないもの(どうやって測ったんでしょうか…)がほとんどです。

そもそもゴムの硬度の具合とスポンジの具合では全く違います。
ソリッドゴムとゴムスポンジは用途も違うでしょうし、間違えることはないとは思いますが基準が違うので要注意です。

そんな少しややこしいゴムとスポンジの硬度ですが、実際は硬度にも公差がついていてだいたい±5~10あるので、そこまで気にしなくてもいいかなと思います。

ちなみに人肌は約10°です、C硬度計で。

あとショア硬さとか硬度とか言われますがこれは金属系の硬さを言ってることが多いです、なのでゴムはA 60とかA/60などと書きます、スポンジはASKER C 40などと書きます。
これはあらゆる図面などで表記間違いが見受けられます、一部は無視しますがあまりにひどい場合はこちらから指摘し修正してもらうこともあります。
図面を作成するのは設計の方が多いと思いますが、硬度のことまでしっかり記載されていることは稀です、よっぽど慣れていなければ適当に書かれているのが実情です、難しいですよね~。

あとデュロメーターと書かれているものも散見されますが…これはショア硬さで出てきたショアさんが作った硬度計がデュロメーターということですね、日本にもあるとは思いますがアスカーのが多いですね、ちなみにドイツではバーレイスですね、これらが硬度計の世界3大メーカーということらしいです。

ASKER C ○○なんて長ったらしいのはスポンジだけ特別扱い(JISやISO規格じゃない)なので略されてないんです。
これは日本ゴム協会標準規格なんですね、なぜこんなことになっているかは口述します。

あと大人の事情でASKER C≒ASKER Eなんですね、なかなかめんどくさいので一緒でいいと思います。

大人の事情というと知りたくなるのが人間。
それではここでE硬度計とC硬度計の違いを比較してみましょう。
下図参照いただければよくわかりますが…ほぼ一緒です。ちなみに数値も同じ数値が出ます、ただ準拠規格と押針形状とスプリング荷重、用途が違いますね。
そこまで大きく違うところはないです。
結果が一緒ならどっちを使ってもいいじゃんとなりそうですが…ISOならE硬度計でJISならC硬度計でしょうかね。

ASKEREvs.ASKERC
ASKEREvs.ASKERC

日本ゴム協会標準規格で作られたのがC硬度計、その後制定されたJIS規格で作られたのがE硬度計となっています、なぜJISでC硬度計が採用されなかったかはわかりませんが先にあるものを採用すると新しいJISという規格には合わなかったんでしょうね…ただあるものを採用するのはあまりにも簡単で手抜きっぽいから?それとも日本ゴム協会のことをもしかして…想像は尽きないですがちょっと気にはなりますね。

 

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