シリコンの2次加硫とは?

ゴムには二次加硫という工程があります。

この2次加硫、弊社ではシリコンとフッ素へおこなってます。

この2次加硫の目的ですが…
シリコンゴム成分内に残留してしまう低分子量シロキサンを高温で長時間加熱処理することにより、揮発させてゴム成分の中から除去すること。

その他には「耐熱○○○℃ですよ」とうたうことが良くありますが、これは2次加硫時にその温度までいったん上げているからいえるんです(弊社では)
ちゃんと○○○℃までかけておかないとこれは○○○℃まで耐えれますなんて言えません(自信をもって説明するためでもあります)
なので弊社ではお客様との打ち合わせ通り(見積・仕様)の耐熱性を実現するために指定の温度で2次加硫をしています。

実際にどのようにするかといいますと…
【恒温機器】と言われる機械を使用します。
現場では専ら二次加硫釜もしくは釜、ちょっと詳しい方からは恒温槽などと言われております。
温蔵庫とは違います、熱風乾燥炉みたいな感じのものです。

ちなみに1次加硫なんてあまり言いませんがプレス成型のことを1次加硫と便宜上言うこともあります。
2次があるんだから1次もあるだろうということです。

そもそも

シロキサンとは?

シロキサン(siloxane)とは、シリコンの原料です。
結合が長くなって高分子化したシロキサンがシリコンです。
だから高分子高分子っていうんですね~何のことかわからずに言ってましたがこの業界ではシリコンを扱っている会社などで高分子って付くところがありますが、、つまりそういうことです。

低分子量シロキサンはオイルや加硫(架橋)ゴムなどシリコンゴム製品となった後に微かに残ってしまったものです。
なぜ残ってしまうのか等は説明がとても長くなるので割愛させていただきます、じゃあ残らないシリコン開発すればいいじゃんとなるのですが、、あります。ただし高価です。その製法もややこしくて書くと長くなります、どんなものに使われているかというと体内に使用するものなど医療用としてよく使われています、体内といってもピアスなど一時的に体内に存在するものではなく埋め込む(インプラント)タイプに使用されているようです。
業界最高純度のシリコンはヌシル社製のものだと思います、ありえないくらいの純度で2次加硫不要などというレベルではなく医療グレードやスペースグレード!!!!などの世界最高ランクのシリコンを作っています。

話を戻します。
この低分子量シロキサンが残ると、電気接点障害を引き起こす可能性が少なからずあります。

この原因はいろいろと言われますがシリコンゴムの成分であるシロキサンの中で、揮発性が高い低分子量シロキサン(分子量の割には沸点が低いのが特徴)の残留量が多いと、電気接点障害(主にはんだに影響を及ぼす)の原因のひとつになると言われています。
同じようなことですが接点の開閉時にはアーク(たまに照明のスイッチとかコンセントとかで青っぽく光ったりするアレ)が発生します、そのアーク熱によりシリコンがガス化してシリコン酸化物として接点に付着します、もちろんシリコンは絶縁体なので電気を通さなくなって障害を発生させるということです。
特に環状シロキサンが厄介です。

二次加硫釜・恒温機器
二次加硫釜・恒温機器

2次加硫の基準は?

上記のシロキサンを除去させるために2次加硫をするわけです。

材質により条件が異なるので一概にはいうことはできませんが、
200℃×4時間が材料メーカーが提唱している条件です。

長いものになると24時間以上入れるものもあります、フッ素とかね。

時間は製品の大きさ等によって調整します。

細かいところでは白色や黒色、その他の色物と分けたりもします、これは家庭での洗濯に似たところがありますね。

サイズでも時間が違う、材質によって温度が違う、違う色物は一緒に入れないなど細かなルールがあるんですが実際のところどうするのって…実務では恒温機器を複数使い分けて対応していることがほとんどです。

メーカーのホームページで保有設備が掲載されていれば一度確認してみてください、恒温器や乾燥炉、熱風乾燥器、二次加硫釜などと記載されています。

そのほとんどが複数所持しているかと思います。

シリコン系の生産が多い工場なんかだと5~10台以上あることもあります、その場合は時間差や温度で使い分けていることが多いですね。

工場の規模にもよりますがある程度容量を確保しておかないと追いつかなくなりますので…プレス終わったのに2次加硫入れれないから出荷できないとか…こんなことにならないように複数所持が基本です。


他のゴム材質(フッ素、アクリルなど)でも必要なものありますし、
特に必要ないものもあります、EPDMでも必要な場合もあります。

こればかりは会社ごとの考え方だと思います。

シリコンでもするしないは会社によるところが多いので一概にシリコンだから2次加硫いらないよね!?とはならないのが実情なんです。

最初にシロキサンがまずいから二次加硫しますって言ってます、しかしシロキサンがまずくない環境では二次加硫しなくてもいいって考え方もできますからしないという選択肢もあります。

基本的に電気接点障害が怖いのであればシリコンを使わないことが一番いいことです、このブログで取り上げているシリコンゴムだけでなく、接着剤やオイルなどにも添加されていることが多いので注意が必要です。
製品の説明書などに記載されているので注意して使用するのがあとあとトラブルを起こさない予防策にもなります、使う前に一度見てみましょう。

最近こんなことがありました…

シリコン成型品の見積もりをとったところ、、単価もあってるし納期も想定内だったのでお願いすることにしたんです。

自分のところで成型しろよって言われそうですが工場がいっぱいいっぱいで間に合いそうにない時は赤字覚悟でお願いすることがあります。そのレアなケースのお話しです。

とあるところにシリコンの成型品をお願いすることになったんです、納期通りに製品サンプルも出来上がってきて満足しておりましたが…サイズを測ると若干大きいんです!!公差にギリギリ入るくらいの大きさで測り方によっては公差内に収まりきれない→なんで?
金型も間違ってなかった、材料も指定のものを使ってくれているはず、もしかして重量や仕込み、温度や架橋時間がまずかったのかな~なんて考えておりました。

少し間をおいていろいろ聞いてみました。
メーカーさんに。
そしたら二次加硫してないよと…

盲点でした。

まさかしてないなんて思ってなかったから…
見積を見直してみても二次加硫とは一切書いてませんでした、オプションだったんですね~先に言ってくれないと~。

二次加硫したら無事に公差内でした。
金型屋さんまで疑わなくてよかったー。
ホッとしましたが勉強にもなりました。

ちょっとした小話でした。

 

日本一楽しい立体ゴムスポンジ工場を目指します!

ゴム発泡成型なら 三清ゴム。

ゴムやスポンジで「困った!!」ことや
相談ならお気軽にお問い合わせください!

シリコンスポンジ、ゴムスポンジの成型なら三清ゴムへ!

フェイスブック
http://www.facebook.com/sanseigomu

三清ゴムのカタログ&取扱製品カタログできました!

こちらからダウンロードできます